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世界は、左利きにとって些か過ごし辛い。
ユニバーサルデザインの概念が普及しつつも、改札、自動販売機、包丁、はさみなど、日々使い辛さを感じる事例は枚挙に暇がない。
左利きといっても、後天的に訓練した結果、「クロスドミナンス」が世の大半を占める中、僕自身は、幸か不幸か、氏か育ちか「マウスの操作」以外は左手を使用する為、まだまだこの世界は過ごし辛い。
包丁だったら綺麗に切れない程度で、料理人ほどの精度を求められるわけもなく、生活に支障は出ない。ただ、レードルに関しては、注ぐ精度を求められるわけではないが、右利き用レードルを左利きが使うほど困難な事はそうそう無い。右利きの人は想像してほしい、右手でレードルを持って、右側に注ぐ事を。
そんな左利きの代表的な救世主といえば、柳宗理のレードルだろう。1970年代のプロダクトとは思えないほど、完成されている。ユニバーサルデザインの概念が登場したのが1980年代だから、その前に既にユニバーサルデザインが出来上がっていたという事になる。
左利きがいる家庭では、まずレードルから考える事をオススメする。
(やなぎそうり)柳宗理 お玉 レードル M sori-061